「1ドル160円まで円安が進みました」「アメリカの金利が上がりました」
ニュースでは、こうした「為替」や「金利」の話題がよく出てきます。
株式投資を始めたばかりの人の中には、「円安や金利が自分の投資にどう関係するの?」と思う人も多いのではないでしょうか。
実は、これらは新NISAでオルカン(全世界株式)やS&P500などに投資している人にとっても、決して無関係な話ではありません。
為替や金利の動きによって、保有している投資信託や株式の評価額が変わることがあります。
この記事では、新NISAで長期投資をするなら知っておきたい「為替」と「金利」の基本について、初心者にもわかりやすく解説します。
1.為替(円安・円高):海外旅行をイメージしよう
為替(かわせ)とは、一言でいうと「円と外国のお金を交換する際のレート(交換比率)」のことです。
例えば、「1ドル=150円」なら、1ドルを手に入れるために150円必要という意味です。
同じように、「1ユーロ=180円」なら、1ユーロを手に入れるために180円必要になります。
- 円安(えんやす)とは:円の価値がドルなどの外国の通貨に対して下がることです。
例:1ドル=150円 → 1ドル=160円
- 例えるなら:海外旅行に行ったとき、去年は150円で買えたジュースが、円安の影響で今年は160円必要になったような状態です。同じ商品でも、これまでより多くの円が必要になるため、円の価値が下がったことを実感できます。
- 投資への影響:オルカン(全世界株式)やS&P500など、海外の資産を中心に運用する投資信託を保有している場合、株価が変わらなければ、円安になると日本円に換算した資産額は増えます。
- 円高(えんだか)とは:円の価値がドルなどの外国の通貨に対して上がることです。
例:1ドル=160円 → 1ドル=150円
- 例えるなら:海外旅行に行ったとき、去年は160円必要だったジュースが、円高の影響で今年は150円で買えるようになった状態です。同じ商品でも、これまでより少ない円で買えるため、円の価値が上がったことを実感できます。
- 投資への影響:オルカン(全世界株式)やS&P500など、海外の資産を中心に運用する投資信託を保有している場合、円高になると、日本円に換算した資産額は減ります。
米国株が100ドルのままでも、1ドル=150円なら15,000円、1ドル=160円なら16,000円です。
つまり、株価が変わっていなくても、円安になるだけで日本円に換算した評価額が増えることになります。

2.金利:ニュースでよく聞く「利上げ」「利下げ」とは?
金利(きんり)とは、お金を借りたり預けたりしたときに、どれくらいの利息が発生するかを決める割合のことです。
ニュースでよく耳にする「利上げ」「利下げ」は、中央銀行(日本なら日本銀行、アメリカならFRB)が決める「政策金利」を上げたり下げたりすることを指します。
政策金利とは?
中央銀行が決める、金融機関がお金を借りるときの基準となる金利のことです。
政策金利が上がると、企業や個人が銀行からお金を借りる際の金利も上がりやすくなります。反対に、政策金利が下がると、借りる際の金利も下がりやすくなります。
- 利上げ:政策金利を引き上げること
- 利下げ:政策金利を引き下げること
政策金利が変わると、銀行の預金金利や住宅ローン金利、企業がお金を借りる際の金利などにも影響し、景気や株価を動かす大きな要因になります。
一般的に、利上げは株価に下押し圧力をかけやすく、利下げは株価の追い風になりやすいと考えられています。
■ 利上げが行われると(株価は下がりやすい傾向)
- 企業は:金利が上がると、お金を借りたときの利息が増えてコストが上がるため、新しい設備投資や事業拡大を行いにくくなります。
- 投資家は:預金や債券などの利回りが魅力的になるため、株式から資金を移す人が増える傾向があります。
■ 利下げが行われると(株価は上がりやすい傾向)
- 企業は:金利が下がると、お金を借りたときの利息が減ってコストが下がるため、設備投資や事業拡大を進めやすくなります。
- 投資家は:預金だけでは十分な利息を得にくくなるため、株式へ資金が向かいやすくなります。
ワンポイント
例えば、政策金利が高くなると、銀行の預金金利や債券の利回りも上がる傾向があります。
すると、元本保証のある預金や、比較的リスクの低い債券でも一定の利息が期待できるため、あえて値動きの大きい株式へ投資しなくてもよいと考える人が増えます。
その結果、株式などのリスク資産から資金が移る「リスクオフ(リスクを避ける動き)」が起こりやすくなり、株価が下がりやすくなる傾向があります。
一方、政策金利が低下すると、預金や債券の利回りが低下するため、より高いリターンを求めて株式などのリスク資産に資金が向かう「リスクオン(リスクを取る動き)」が起こりやすくなります。
なぜニュースで「金利」が注目されるの?
日本銀行(日銀)やアメリカの中央銀行(FRB)が決める政策金利は、為替や株価に大きな影響を与えるため、ニュースでも頻繁に取り上げられます。
一般的に、金利が高い国には資金が集まりやすい傾向があります。
そのため、アメリカが利上げを行うとドルを買う動きが強まり、円安につながることがあります。
一方、日本銀行が利上げを行うと円が買われやすくなり、円高につながることもあります。
このように、日本とアメリカの金利は為替や株式市場に大きな影響を与えるため、新NISAでオルカン(全世界株式)やS&P500などに投資している人にとっても重要なニュースとなります。
【結論】一時的な値動きに一喜一憂しないことが大切
為替や金利は、経済情勢や金融政策などの影響を受け、日々変動しています。
円高や円安、利上げや利下げのニュースを見ると不安になることもありますが、為替や金利の動きを正確に予想することは簡単ではありません。
だからこそ、値動きを予想して慌てて売買するのではなく、為替や金利が自分の資産にどのような影響を与えるのかを知っておくことが大切です。
新NISAを活用して長期・積立・分散投資を行う場合は、一時的な為替や金利の変動に振り回されず、長期的な視点で投資を続けることが大切です。
今回のまとめ
- 為替:円安になると、海外資産の日本円換算の評価額は増えることがあり、円高になると減ることがあります。
- 金利:中央銀行が決める政策金利は、景気や株価、為替に大きな影響を与えます。一般的に、利上げは株価の下押し要因、利下げは株価の追い風となる傾向があります。
- 向き合い方:為替や金利の動きを正確に予想することは簡単ではありません。だからこそ、短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、為替や金利が自分の資産にどのような影響を与えるのかを知り、長期的な視点で投資を続けることが大切です。
為替や金利の仕組みを理解すると、ニュースで報じられる経済の動きと、自分の資産とのつながりが見えてきます。
新NISAで長期投資を続けるうえでも、ぜひニュースを見る際の参考にしてみてください。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身でお願いいたします。


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